| 最近よく耳にする「IP」っていったい何? | |
| IPとはInternet Protocolの略でTCP/IPプロトコルにおけるネットワーク層のプロトコルの事を言います。ネットワーク上の各ノードに割り当てられたIPアドレスをベースにして2つのノード間でベストエフォート型のデータグラム指向の通信を行い、RFC791で定義されています。 現在広く使われているIPパケットはVersion4であり、32bitのIPアドレスをベースにしているが、現在次世代のIPv6が実用化に向けて実験が進められています。IP Ver.4では先頭に20bytes(+アルファ)のIPヘッダが置かれ、その後ろにデータ部が続いています。 1つのIPパケットでは最大64Kbytesのデータを運ぶことができますが、実際には下位の物理層インターフェイスの制約により、一度に送ることができないことがあります。その場合は複数のIPパケットに分割して転送し、転送後に再合成する必要があります。これをIPフラグメントといいます。 IPヘッダ部には宛先IPアドレスや送信元IPアドレス・データ長・上位プロトコルのタイプ(TCP/UDP/ほか)・各種フラグ類・ヘッダのチェックサム・TTLなどが含まれています。 IPはベストエフォート型のデータグラム指向の通信なので相手先へパケットが届かないこともありますし、複数のパケットが到着する可能性もありますが、その場合の再送などの制御はすべて上位プロトコル(TCP)にまかされています。 これでは余計にわからないと思いますので、ここではIPに関する用語を説明していきたいと思います。 | |
| IPに関する用語説明 | |
| ■ プロトコル | |
| コンピュータ同士のデータ通信の際の規約・約束事で、インターネットでは「TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)」というプロトコルが基盤になっており、そのうえでさらに「http」や「ftp」などの用途別のプロトコルにしたがって情報の送受信が行われています。 | |
| ■ ノード | |
| ネットワークに接続されているコンピュータやハブなどの機器のこと。 | |
| ■ IPアドレス | |
| サーバやクライアント、ルータなどの機器はすべてノードと呼ばれています。IPアドレスはノードごとに割り振られた固有の番号で、データのやりとりをする場合に送り先の機器を指定するために使われます。現在一般的に使われる「IP接続」と呼ばれる方法でネットワークに接続されているノード、とくにTCP/IPを使用しているインターネットでは世界中のノードすべてが固有のIPアドレスを持っている必要があります。インターネットのネットワーク上のコンピュータには「255.255.255.255」などのように3桁の数字4つでIPアドレスが表されます。LANや専用線などでインターネットに接続している場合は、ひとつのコンピュータに常に同じIPアドレスが使われますが、ダイヤルアップで接続する場合は毎回違うIPアドレスが割り振られます。 | |
| ■ パケット | |
| ネットワーク上を流れるひとかたまりのデータのことで、パケットには通常、先頭にプロトコルヘッダ(各プロトコル階層ごとに解釈/付加されるデータの内容を表わすためのデータ。宛先アドレスや送信元アドレス、データの内容を表わすフラグなどが記録されている)、その次にデータ本体、そして最後にエラー検出コードなどが含まれています。 | |
| ■ IPパケット | |
| インターネットやEthernetなどのIPプロトコルベースの通信環境では、データを細かい単位に区切って転送します。このためエラーが出てもパケット単位で送受信しなおすことが可能になります。 | |
| ■ パケット交換 | |
| データ通信においてデータをある大きさのパケット(ひとかたまりのデータ)に区切り、パケットごとに宛先アドレスやデータ属性・エラーチェックコードなどを付けて通信媒体上へ送出する方式(←→回線交換)のこと。実際にデータが送受信しているとき以外は回線を占有しないのでチャネルを多重化して回線の使用効率の改善を図ることができます。 | |
| ■ Ethernet | |
| Xerox社のPalo Alto Research Center(PARC)のRobert Metcalfeらによって発明されたネットワークの媒体のことで、オリジナルは伝送速度3Mbpsであったが、Xerox, Intel, DECによって制定されたEthernet 2.0の仕様では10Mbpsとなりました。その後ISOプロトコル階層を考慮して、IEEE802.3として規格が決められ、現在に至っています。 EthernetではDIX仕様の通称イエローケーブルを使う10BASE-5のほか、細い同軸ケーブルを使う10BASE-2、ツイストペアケーブルを使う10BASE-Tの3種類のケーブルが使用されています。どの場合でもケーブル上を流れる信号は同一であり、ケーブルを組み合わせて使うことも可能です。たとえば幹線系は10BASE-5で配線しておき、各部署では10BASE-Tで配線するなどであります。 Ethernet上を流れる情報はすべてEthernetフレームと呼ばれる長さ60bytes〜1514bytesのパケットに入れられます。フレームの先頭と最後にはそれぞれプリアンブル(8bytes)とFCS(Frame Check Sequence、32bitのCRCコード)が付けられますが、これはフレームの長さには含まれません。プリアンブルは受信部で信号の先頭を見つけるためと、クロックを再生するときのトリガに使用され、FCSはフレームの内容の正当性を検査するために使用されます。 フレームの先頭には送信先と送信元を表わすMACアドレスが6bytesずつ並んでいます。送信先アドレスがFF-FF-FF-FF-FF-FFなら、それはブロードキャストを表わします(正確には先頭バイトの最下位ビットが1なら、複数ノードへの通信を表わす)。 フレームの送信はCSMA/CD方式で行ない、各ノードではケーブル上のフレームを監視していて、自分宛かブロードキャストであればコンピュータ内部へ取り込みます。 | |
| ■ クロック | |
| コンピュータを構成するデジタル回路は、周期的に発生されるタイミングパルスに合わせてすべての処理を行なうようになっています。このための信号を発生するのがクロックであります。このクロックは水晶発振器を持つ回路によって発生されます。たとえばCPUはこのクロックが発生するパルスに合わせてメモリからの読み込み/書き出しなどすべての処理を行ないます。したがってパルスの間隔が短いほど(単位時間内の信号変化が多いほど)プロセッサは高速処理が可能になります。このパルスの速度はクロックの周波数またはクロックレート(clock rate)と呼ばれます。 | |
| ■ VoIP | |
| IPネットワーク上で音声通話を実現する技術のことで、電話網のインフラをデータネットワークと統合することで回線の稼働率を上げ、通信コストを下げるのが本来の目的です。 現在VoIPといえばLAN同士をデータ通信網で結び、相互にVoIPゲートウェイを設置し電話対電話で通話を可能にする企業向けのシステムを指すことが多い。こうしたVoIPを実現するために今までは独自の技術が用いられ、製品間の相互接続性がなかったが、現在ではH.323と呼ばれる通信規約が標準仕様として採用されています。H.323は、音声・ビデオ・データなどのマルチメディア通信を行なうための規格で、1996年にITU-Tで標準勧告されています。 H.323でのVoIP関連の仕様を見ていくと、コーデック方式(G.711/G.722/G.723.1/G.728/G.729)、端末にあたる「ターミナル」、H.323とH.320間のプロトコル変換を行なう「ゲートウェイ」、多拠点での端末間通信を中継する「MCU(Multipoint Control Unit)」、そして認証、アドレス変換、帯域制御、課金管理などを行なう「ゲートキーパー」などから構成されます。H.323は1998年にバージョン2がリリースされており、セキュリティ、RSVP(Resource Reservation Protocol)、ATMサポートなどが行なわれている。標準化作業の影響もあり、昨年から今年にかけてVoIP機能を搭載したルータや交換機などが数多く出荷されています。 最近ではフレームリレーやATMなどの回線でVoIPを実現する製品も続々と登場しています。また企業内での内線電話としての利用だけでなく、CATV網での広域VoIPの試験サービスも各地で始まっています。 | |
| ■ ゲートウェイ | |
| 使用しているネットワークを規格の異なったネットワークなどに接続する場合などに使われるハードやソフトの総称で、双方のネットワーク間のプロトコルの違いなどを調整して、他のネットワークとの接続を可能にします。ゲートウェイは専用の機器であったり、その役割を持たせたネットワーク上のコンピュータであったりします。 | |
| ■ シーケンス | |
| 「sequence」は「法則に従った順序」という意味で、コンピュータ関連では連続した一連の手順を指します。たとえばコンピュータをネットワーク接続するときには、ユーザー名を入力し、続いてパスワードを入力する。このような一連の手順を指してシーケンスと呼びます。 | |
| ■ インフラ | |
| 辞書的な意味としては「下部構造」や「基盤」といった意味になります。何を「インフラ」と捉えるかは、どこに注目するかで変わるので、その意味では極めて相対的な概念であります。インターネットを考えた場合、たとえば日米間の海底ケーブルなどもインフラだろうし、DNSなどのサービスもインフラとして機能しているといえます。注目している事柄に対して、それを実現するための基盤となっているものは何によらずインフラと呼ばれることになるでしょう。 | |
| ■ Qos | |
| サービスの品質のことで、特にネットワークにおいてユーザーの意図通りの回線利用を実現するための技術として注目されています。 TCP/IPをベースにしたインターネット/イントラネットでは「ベストエフォート」という概念がベースにあります。これを単純に適用するとネットワークの利用は「使ったもの勝ち」「早い者勝ち」ということになってしまいかねません。ネットワークアプリケーションは、通常は帯域制限や他の利用者に対する配慮などはいっさい行なわず使える帯域は最大限に利用しようとします。こうした状況では、企業ネットワークでも業務のために不可欠な通信が優先度の低い通信によって阻害されスループットが低下するということも起こります。 QoSとは実際には通信の目的に応じて最適な帯域割り当てを行なうことで、それぞれの通信に求められるレスポンスタイムやスループットを確実に確保するための技術だと考えてよいでしょう。優先度の高い通信に確実に帯域を割り当てるということで、従来コンピュータの内部で処理されていたジョブスケジューリングをネットワークに拡張したものと考えることもできます。実際の処理においては、ルータやスイッチなど通信が集中する部分で優先度を考慮したパケットの中継を行なう、という形で実現されます。 | |
| ■ スループット | |
| コンピュータが処理を行なう速度のことで、ハードウェアデバイス・CPU・バス・メモリ・デバイスドライバ・OS・アプリケーションなどコンピュータシステムで関連し合うすべての要素を通して、最終的に処理がどれほどの速度で行なわれるかを指します。 | |
| ■ エコーキャンセラ | |
| 電話回線において回路の特性などにより送信した信号がわずかながら受信信号に回り込んでくる症状が発生しますが(これをエコーという)、これをキャンセルするための機構をエコーキャンセラといいます。またエコーは国際電話回線などの遅延の大きな回線でも発生し、自分の送信した音声が相手側へ送られてからまた戻ってくる。このようなエコーも取り除かなければ音声の品質が劣化します。 エコーキャンセラでは疑似的に内部で遅延のあるエコーを予測して発生させ、受信した信号からその疑似エコーを差し引くことによりエコーを除去します。 | |
| ■ コーデック | |
| デジタルビデオやデジタルオーディオのデータを圧縮したり、もとに戻したりするときに使用されるアルゴリズムのことで、パソコン上でビデオやオーディオの再生をする場合、それに対応したコーデックがないと再生できません。 | |
| ■ アルゴリズム | |
| 問題解決のためのプログラムロジックのことで、「algorithm」は「演算法、算法」という意味になります。 | |
| ■ レイヤ3スイッチ | |
| ネットワーク層(レイヤ3)でルーティング処理を行なうスイッチのことで、企業ネットワーク内に流れるLANのトラフィックが飛躍的に高まってきたことにより、既存のルータでは処理が追いつかず、パフォーマンスが低下してしまうという状況が生まれてきました。そのために開発されたルーティング処理を高速に行なう目的に特化したスイッチをレイヤ3スイッチと言います。 これに対してデータリンク層で動作する既存のスイッチングハブをレイヤ2スイッチと呼ぶこともあります。 | |
| ■ イーサネット | |
| 米国電気電子技術者協会(Institute of Electrical and Electronics Engineersで略してIEEE〈アイトリプルイー〉と呼ばれる)という機関によって定められた通信方式の規格のことです。通信速度や通信に使用するケーブル、データのやりとりの方式が定められていて、現在国内外で使用されているものの多くはこの規格に準拠しています。 社内LANなどで使われる10BASE-T、100BASE-Tもこの規格のひとつです。 | |